下関市椋野地区の野墓地にて、お墓に付着したエフロレッセンスの除去・目地打ち直し

ホームページをご覧いただきまして、誠にありがとうございます。下関市から北九州を中心に、お墓専門にお仕事をさせていただいております、天の石材の天野です。下関市椋野地区の野墓地にて、お墓に付着したエフロレッセンスの除去・目地打ち直し等をお任せいただきました。

 

下関市椋野地区 野墓地 エフロレッセンス除去作業・追加彫刻

 

下関市内にお墓をお持ちのお客様から、「お墓を見てほしい」とご相談をいただきました。当社で建てたお墓ではありませんでしたが、建てた石屋さんが分からないようで、お世話になった方からご紹介いただいて早速お墓を確認させていただきました。

 

こちらがご相談いただいたお墓です。和型のお墓の土台部分が納骨室になっているタイプのお墓です。先日ご家族で納骨をされたそうなのですが、その時納骨室内に汚れがびっしりついているのを見て、びっくりしてご相談くださったそうです。あわせて追加彫刻もご依頼いただきました。

 

納骨室内です。納骨室の天井は二枚を継いだ形状になっていて、その隙間から白い汚れのようなものが氷柱状になって流れています。これは開けてみてかなりびっくりされたと思います^^;

 

こちらは納骨室内の横壁です。これはエフロレッセンス(白華現象)というもので、何らかの原因でコンクリート部分に水が入ってしまうと、このように白っぽい汚れのようなものが染み出してきてしまうことがあります。シリコン目地は打ってあるようですが、その隙間から染み出しているようです。

 

外から見ても、所々に染み出しています。原因ははっきりとは分かりませんが、お墓の接着等で使用しているコンクリートに、経年で目地がはがれて隙間から水が入り、それがコンクリートと反応して染み出しているようでした。

 

近付いて見るとこのような状態です。石の継ぎ目の部分から染み出していることが分かります。

 

納骨室から染み出してきたものが、扉の手前にも流れ出てきていました。あまりにたくさん染み出しているので、お客様もちょっと怖いなとおっしゃるほどでした。お墓の石と石を接着するのにたくさんのセメントを使っていて、当初はシリコンの目地でしっかり覆っていたものの、経年でシリコン目地がはがれてきて隙間から水が入り、ここまで激しい白華現象が起こったのではないかと思われます。

対処方法として、目地がはがれて水が中に入ってしまっていることが大きな原因になっていますので、まずは目地をすべて打ち直すことをご提案しました。お墓を取り外したりといった大掛かりな工事ではなく、棹石や台石部分、納骨室の天板部分など、石の継ぎ目の部分すべての目地を打ち直し、水がそこから入らないようにして、しばらく様子を見てみましょうとお話しました。

 

作業が完了しました! とてもきれいになっています^^

お墓の状態もよく、まだ磨きも残っていましたので、スクレイパーで汚れを削り落として、洗剤で少し洗って仕上げました。その後、防水シリコンで目地を打ち直しました。

 

右側面です。長い間汚れがくっついた状態でしたので、汚れを取ると同時に少し磨きが取れてしまった部分もありましたが、きれいに取り除くことができました。

 

中から染み出していた部分もきれいに取れています。

 

鍾乳洞のように氷柱状になっていた納骨室内も、このようにきれいになりました!

 

横壁部分もきれいに汚れをとって、目地を打ち直しています。まだ十分磨きが残っていることも分かりますね。

 

お客様はきれいになったお墓に、「安心しました」とおっしゃっていただけました。白華現象は時々見られるものですが、ここまで激しいものもあまり見ないので、初めて見たお客様にはかなり衝撃的だったと思います。お墓の状態によってはきれいに除去することも難しかったですが、状態がよかったのは幸いでした。今回の処置でしばらくの間収まってくれればいいですが、また何かお気付きのことがあればご連絡ください。

今回は、エフロレッセンスの除去、目地の打ち直し工事でした。根本的に解決するなら、お墓を一旦取り外すなどの大掛かりな工事が必要になりますが、費用面でもご負担が大きくなります。シリコン目地が経年で劣化してしまうのは避けられないので、そうするとまた染み出してくる可能性もありますが、その点をご説明してご納得の上で今回の処置をさせていただきました。お墓の施工方法や使う材料などは、しっかり吟味することが大切だなと改めて気付かされたお仕事でした。