柔らかなイメージの洋型墓石が完成。インド産ベルガムグレー、下関市長府の古刹功山寺様にて

ホームページをご覧いただきまして、誠にありがとうございます。下関市から北九州を中心に、お墓専門にお仕事をさせていただいております、天の石材の天野です。このたび、下関市長府にある功山寺様にてお墓の建立をさせていただきましたので、ご紹介いたします!

 

【下関市長府地区 寺院墓地 新規墓石建立工事】
石種:ベルガムグレー・G603吉林

 

知人の方からのご紹介で、お墓のご相談をいただきました。墓地からお探しで、お世話になっているお寺様の墓地内に建てたいとご希望でした。確認したところお寺の墓地内に空き区画があり、現地へ行ってご一緒に候補の区画を見てみることになりました。

 

こちらがそのお寺様、下関市長府にある功山寺様です。下関にお住まいの方であればご存じの方も多いと思います。鎌倉時代に創建されたとても由緒あるお寺で、仏殿は国宝に指定されています。幕末に奇兵隊が挙兵したことでも知られていて、高杉晋作の銅像もあるなど歴史観光スポットとしても有名ですし、桜や紅葉の名所でもあります。私も、近くなのでちょっとお参りに寄ったり、秋には紅葉の写真を撮りに行ったりしている、親しみのあるお寺様です。この時はちょうど緑があざやかな時期で、山門もとてもきれいでした!

 

こちらがお求めになった区画です。5か所ほどの候補の中からこちらをお選びになりました。他には、木の下にある候補地もありました。木の下は、木陰になるので暑い時期などは助かるかもしれませんが、樹液や木の実が落ちてお墓の石のシミになったり、木の葉のお掃除が大変だったり、長く管理するには難しい点も考えられます。その点、こちらは日当たりがよく、面した通路も広く確保されているのでおすすめできるとお話しすると、気に入っていただけました。

お墓については、ご自分で色々なお墓をご覧になって、イメージするデザインのお写真をお持ちくださったので、それを参考にお客様のご希望や下関らしさを採り入れてご提案しました。ご希望としては、洋型のお墓で、玉垣のある外柵、全体に丸みのある柔らかいイメージを考えておられました。また、お墓本体と外柵の色は違う色でコントラストにすることもご希望でした。

 

工事開始です。基礎工事のため地盤掘削を始めると、地盤強化の必要があると感じたため、1本2mの松杭を4本打ち込みました。地下の硬い層までしっかりと打ち込みます。これでしっかり地盤を補強してから、基礎工事を進めていきます。

 

地盤強化のあと、砂利を敷いてランマ―という機械で地盤を固めています。

 

地盤を固めた後、前後に型枠を組んで内部に鉄筋を組み、コンクリートを流し込む準備をしています。

 

コンクリートを流し込んで表面をきれいにならしました。しばらくこのまま養生します。真ん中の四角い木枠は、納骨室の下にあたる部分です。ご遺骨を土に還すため、土のまま残しています。水抜きの役目も果たします。

 

養生期間を経て、基礎が完成です。ここからお墓の据え付けに入ります。

 

完成した基礎の上に、一番下の「くつ石」を据えます。一番下の土台になる石なので、これを水平にきちんと据えていないと他に影響がでてしまいますので、一番大切なところです。

 

くつ石の上に左右と後方の壁石を設置、手前の観音扉まで設置しました。

 

納骨室内部はこのような仕上がりです。この棚石の上にお骨壺を納めます。下関で使用されるお骨壺は標準で6寸(約18cm)なので、ゆっくり8つは置ける設計です。棚石の下には明るい色合いの砂利石を敷いて仕上げました。

 

納骨室の天板を据えてから、お墓の下台と座布団を設置しました。この座布団もお客様が気に入られていたデザインです。

 

お墓の棹石や外柵玉垣などを設置したら、完成です!

洋型のお墓でも、お隣の和型のお墓と変わらないくらいの高さがあり、存在感も十分です。丸みのある柔らかな印象の中に、上品さも漂うお墓です。

 

印象に残る「誠」という一字もお客様のご希望です。5種類ほどの書体の中からこちらをお選びになりました。また、お墓に使用したインド産のベルガムグレーという石は、模様が特徴的な黒系の御影石で、彫刻した文字に色を入れない素彫りでも十分にきれいに見えます。丸みのあるデザインの香炉や花立も、全体的な柔らかいイメージと統一感があります。

 

手前の扉には家紋を彫刻しました。また、耐震用のコーキングボンドできれいに留める納骨室内は、しっかり密閉できる反面、どうしても湿気が溜まりがちになってしまいます。そこで、左右の壁石に空気口を設置して空気が循環するようにし、外側はステンレスのカバーを取り付けています。

 

玉垣も、お客様がご希望だった丸みのある柔らかい雰囲気で統一しました。お墓手前の踏み石は、蓮の花が浮き上がる華やかなデザインです。洋型の柔らかいお墓なので、ただすべり止め加工をするのでは少し寂しいかなと、花の模様をデザインしたすべり止めにしました。白い部分がすべり止め加工をした部分です。

 

お客様は、「いいお墓ができた」と大変喜んでくださり、コメントも寄せてくださいました!

「初めてお墓を建てるので分からない事だらけで不安に思うことも多々ありましたが、親切丁寧に対応して頂き本当に助かりました。ありがとうございました。お墓も完成予想図や名前の字体なども立体的に確認しながら検討出来たので完成するまで不安に思う事はありませんでした。納骨式にも立会って頂き本当に助かりました。これからもどうぞ宜しくお願いします。」

お忙しい中本当にありがとうございます。具体的なことも細かに調べて真剣にお墓作りに取り組んでおられるお姿に、私どももご期待に応えるべく精一杯お手伝いをさせていただきました。喜んでいただけて何よりうれしく思います。このたびは当社にお墓のご用命をいただき、ありがとうございました。こちらこそ、どうぞ末永くよろしくお願いいたします。

近年は、お墓を建てる方自体も以前より少なくなってきていますが、建てる方は事前にしっかり調べて「こういうお墓を建てたい」と具体的なこだわりを持っておられる方が多いように感じます。これは、従来からある和型だけではなく、お墓の形や彫刻する文字なども自由にデザインできるようになってきたことで、お墓や亡くなった方に対する想いを表現することができるようになったことも大きいと思います。当社では、できるだけ詳しくお客様のお話を伺って、その想いを自分なりに理解し、できる限り理想に近いものをご提案することを大切にしています。これからもその姿勢を大切に、皆様に喜んでいただけるよう精進したいと思います。

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