約100年前のお墓をクリーニングしました。カロートのかさ上げ、彫刻の色入れ直し、砂利敷きなどでお参りしやすいお墓へ。下関市引接寺にて

ホームページをご覧いただきまして、誠にありがとうございます。下関市から北九州を中心に、お墓専門にお仕事をさせていただいております、天の石材の天野です。下関市の引接寺(いんじょうじ)様にて、お墓のクリーニングやカロートのかさ上げ等をさせていただきましたので、ご紹介します。

【施工前後のお写真】

 

今回のお客様は、当店と同じ町内にお住まいの、ご近所の方です。このたびご家族様が亡くなられて納骨されるにあたり、お墓についてのご相談をいただきました。まずは、ご納骨するカロートの深さがかなりあって、ご納骨の際に不便ということで、カロート底部の土をかさ上げしたいとご希望でした。加えて、お墓全体の汚れと、文字彫刻の色が薄くなり、見えにくくなっていることも気になっておられました。

 

こちらがお客様のお墓です。きれいにお参りされているお墓ですが、確かに汚れや水垢が全体的に見られます。

 

お花立てや土間の部分です。お花立て側面には汚れが付着しており、土間部分のコンクリートは黒ずんでしまっています。納骨室の壁石の側面には、茶色っぽい水垢がびっしり付いているのが見られます。こちらのお墓は15年ほど前に建て直しをされていたのですが、この機会に長年の汚れを取ってきれいにしたいとのことでした。

 

お水鉢とお花立てです。どちらも水垢がかなりついてしまっています。お水鉢の前面についている家紋も、色が薄くなって見えにくくなっています。花筒は今回、耐久性もあるステンレス製のものをお入れすることになりました。

 

棹石背面です。約100年前に建てられた立派なお墓です。印の部分は長い年月を経て付着したカビです。大切にお参りされていても、経年でのこうした汚れは無理もないことですし、ご自分でお掃除するのはなかなか難しいと思います。

 

お墓の後方です。この部分はこのように土がむき出しの状態でした。この状態ですと、もちろん雑草も生えてきますし、雨などで土が流れたりもします。

今回の作業としては、まずはカロートのかさ上げを行います。工程としては、カロートの底部にマサ土を敷き詰めてかさ上げし、上に砂利を敷いてきれいにならすという方法です。それから、お墓本体と外柵のクリーニング、文字と家紋の色の入れ直し、お花筒の新調、目地の入れ直しなど、今後もお参りしやすいお墓になるように作業していきます!

 


作業完了です!

付着していた汚れや水垢がスッキリと取れて、お墓全体がかなり明るくなりました!

お水鉢とお花立て部分です。びっしり付いていた水垢が、ここまできれいに取れました!白いきれいな石本来の色が見えています。墓石専用のクリーニング洗剤を使用して、きれいに汚れを落としました。

コンクリートの土間部分と、外壁です。こちらも専用の洗剤できれいにクリーニングしました。真っ黒になっていた土間部分も白さを取り戻しました。外壁やお墓手前の石と石の継ぎ目の目地も、きれいに入れなおしました。お墓背面です。こちらも同様の方法で洗浄しました。100年ほど前のお墓ですからもしかするとこれまでにもきれいに洗浄されたことがあったかもしれませんが、汚れとしてはかなり古くから蓄積していたものでした。コケや水垢などのそうした頑固な汚れも、ここまできれいに取ることができます。目地もきれいに入れなおして、隙間から水が浸入する心配もありません。お墓後方です。お客様ご自身は気付かれていなかった部分ですが、土がむき出しになっていたため、このように砂利を敷いて整えました。ご家族様のご納骨に合わせてこの機会にきれいに、というお話でしたので、ここはサービスでさせていただきました^^

 

棹石部分です。付着していたカビや汚れもきれいに取れました。薄くなって読みにくかった文字も色を入れなおして、全体にスッキリとしました。

 

お墓右手の灯篭です。黒っぽい汚れがきれいに取れて、こちらもすっきりしました。灯篭の脇も土がむき出しでしたが、お墓後方からこの辺りにかけて砂利入れして、見た目もきれいにお参りしやすくなりました。

 


完成したお墓をご覧になったお客様は、「ここまできれいになるんだね!」と喜んでくださいました。ご納骨は後日ご家族様でされるということで、お引渡しをして無事完了となりました。

今回のお墓は、100年という長い年月ご家族やご親族で守ってこられたお墓でした。もちろん、古くなったお墓を建て替えるという選択肢もあると思いますが、お客様は「代々受け継いできたお墓を大切にしたい」とおっしゃっていました。15年ほど前には建て替えもされたり、今回もこうしてきれいにお参りしやすくしたりと、必要に応じてメンテナンスをされて守ってこられたのはすばらしいことだと思います。今後もこれまで通り、末永く大切にお参りいただけるとうれしく思います。